経営者の死亡リスク

中小企業の多くは、経営者がトップセールスマンのため、経営者が亡くなってしまうと経営が急激に悪化する危険性があります。例えば重要な取引先も、経営者の「顔」で成り立っていることが多いため、仮に後継者が社長の右腕と呼ばれるような頼もしい存在だとしても、取引を継続してもらえる保障はありません。また、金融機関も「経営者の死亡=売上の低下」として敏感に反応するため、最悪は融資の引き上げにも繋がってきます。これらの事態を防ぐためには、苦しい時期を乗り切れるほどの資金が必要になります。そのためには経営者が生命保険に加入して、死亡による経営リスクの回避を図ることが、事業を円滑に継続するためには必須といえます。

事業保障を目的とする生命保険の契約形態
経営者が加入する生命保険を事業保障と捉えた場合、死亡保険金の受取人は企業になるため、契約形態は下記のようになります。

契約者 企業
被保険者 経営者
死亡保険金受取人 企業

契約者を経営者個人にしてしまうと、受取人が経営者の遺族になってしまうため事業保障にはなりません。

死亡保障額の設定

死亡保障額は、一般的には金融機関の借入金や経営者の死亡退職金、事業運営費(6ヶ月~1年間)から割り出します。ただし、死亡保険金から法人税を引かれた税引き後の金額で設定します。

例)

金融機関の借入金 死亡退職金 事業運営費(6ヶ月間) 合計
3,000万円 3,000万円 6,000万円 12,000万円

この場合、死亡退職金を除いた9,000万円が雑収入となり法人税が掛かります(事業運営費は費用となりますが、決算を迎えてしまうことで未償却分が雑収入となります)。

仮に9,000万円全額を課税対象とするならば、納税額は3,240万円(実効税率を36%として計算)となるため、手元には5,760万円しか残りません。9,000万円を残すためには、逆算して約17,000万円の保障額を設定する必要があります。

ただし金融機関の借入金は返済によって減少(追加融資やリスケを行わない前提)していくため、死亡保険金が逓減していく商品を当てはめると、より合理的です。

保険商品の選定 「掛け捨て型」と「積み立て型」

死亡保障の商品は、解約しても掛金が戻らない掛け捨て型と、掛金が貯まっていく積み立て型に分かれます。

掛け捨て型は、割安な保険料で高額な保障を準備できますが、不測の事態が起きずに解約した場合には掛金が戻らないデメリットがあります。逆に積み立て型は、保険料が割高なため高額の保障を準備することには不向きですが、解約してもある程度(期間が長ければ100%超になるケースもあり)の掛金が戻ります。

死亡保障だけでなく、役員退職金の積み立て原資や簿外資産の構築としても活用する場合には、積み立て型の商品を使います。

以上のように、経営者の死亡リスクに備えるためには死亡による必要資金の計算だけでなく、経営計画に見合った商品選定も重要な要素となります。経営者の健康状態やタバコを吸う・吸わないでも料率が変わる商品もあるので、精緻な設計をご希望の場合にはお問合わせ頂ければ対応致します。

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